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遠近両用コンタクトレンズ

遠近両用コンタクトレンズは、「見える仕組み」と「焦点の数」によって、それぞれ2つのタイプに分けることができます。

見える仕組みによって、「交代視型」と「同時視型」の2種類に分けられます。
交代視型:視線を変えることにより見たいものを見るのに必要な度数だけを使うタイプのコンタクトレンズです。ハードコンタクトレンズにこのタイプのものがあります。
同時視型:どの距離のものを見ているときも常にすべての度数を使うタイプのコンタクトレンズです。視線の位置を変えることなくピントを合わせることができます。ソフトコンタクトレンズはすべてこのタイプです。

焦点の数によって、バイフォーカルとマルチフォーカルの2種類に分けられます。
バイフォーカル:遠用・近用の2種類の度数で構成されているレンズです。
マルチフォーカル:遠用・近用の度数に加えて、これら2つの間に相当する度数の部分もあるレンズです。

遠用部・近用部の配置の仕方は、コンタクトレンズメーカーによって異なります。ご自身に適した遠近両用コンタクトレンズを眼科医と相談しながら選択します。特に遠近両用コンタクトレンズは「高度管理医療機器」であるため、購入する前には必ず眼科での検査が必要です。視力や眼疾患の検査を受けた上で、医師から処方指示を受けてください。

遠近両用ソフトコンタクトレンズは同時視型のコンタクトレンズで、レンズの中心部には近くを見るための度数、周辺部には遠くを見るための度数が配置されています。※度数の配置が異なる設計のものもあります。

また、遠近両用ソフトコンタクトレンズは、焦点深度を拡大することにより見える範囲を広げています。焦点深度とは、ピントが合っていると認識できる範囲のことです。1枚のレンズに入っている度数が1つである単焦点コンタクトレンズでは、ピントが合うのは1点のみでそれ以外の部分では像がぼやけてしまいます。しかし、遠近両用コンタクトレンズは、1枚のレンズに遠く用から近く用まで非常に多くの度数が配置されているため、多くの焦点が形成されます。このことにより、ピントが合っていると認識できる範囲(焦点深度)が広くなり、遠くのものも近くのものも自然に見ることができます。

そもそも、近くを見るための度数と、遠くを見るための度数が違うことをご存知でしょうか?加入度数とはその2つの度数の差のことです。

遠近両用のコンタクトレンズの場合、レンズの場所によって度数を変えるため、同一レンズ内で加入度数が存在することになります。

加入度数は近くの見えにくさに応じて3種類から度数を調整します(メーカーにより異なります)。加入度数を上げると、近くは見えやすくなります。しかし、度数を上げれば上げるほど良好な見え方を得られるというわけではありません。

そのため、自分に適した加入度数は、眼科で調べる必要があります。合っていない加入度数のコンタクトレンズを装用していると目が疲れたり、よく見えなかったりしてしまいます。

また、老眼鏡とコンタクトレンズでは、度数が一致するとは限らないため、「使用している老眼鏡と同じ度数で大丈夫」と自己判断せず、必ず眼科で調べるようにしましょう。

遠近両用コンタクトレンズの使用に関する注意点

注意点① 人により遠近両用コンタクトレンズとの相性がある


上述したように、遠近両用コンタクトレンズは1枚のコンタクトレンズに多くの度数を持っていますが、度数の配置の仕方がメーカーによって異なるため、装用したときの見え方にもメーカー間で差があります。そのため、はじめに試したメーカーのコンタクトレンズが合わなかった場合でも、他のメーカーの製品を試してみるといいでしょう。

注意点② コンタクトレンズが馴染むのに少し時間がかかる


遠近両用コンタクトレンズには、遠用から近用まで多くの度数が入っているため、見え方に慣れるまでに時間がかかることがあります。慣れるまでの期間は大体2~3日、長くても1週間程度と言われています。加入度数が低い方が慣れるのも早いと言われていますので、遠近両用コンタクトレンズに興味のある方は加入度数の低い老眼初期のうちに使ってみることをおすすめします。

なお、車の運転は見え方に慣れてからにしてください。

おわりに

遠近両用コンタクトレンズは、遠くを見るための度数ばかりでなく、加入度数も合っているものを使用する必要があります。そのため、使用を検討している方は、まずは眼科で検査を受けてみてください。既に遠近両用コンタクトレンズを使用している方も、適切な加入度数は年齢とともに変わっていくため、定期検査を受け、自分の目に合ったコンタクトレンズの使用を心がけてください。

 
 
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